使う人の暮らしに寄り添うことを目指したsghrのプロダクト。
職人たちが日々ガラスに触れる中で芽生えたインスピレーションが、その源となっています。
sghrではガラスの特性を活かした製品がいくつもありますが、
今回はその中から4つのアイテムをピックアップ。
デザインを手がけた職人から、使う方へのメッセージを直にお届けします。
使う人の暮らしに寄り添うことを目指したsghrのプロダクト。
職人たちが日々ガラスに触れる中で芽生えたインスピレーションが、その源となっています。
sghrではガラスの特性を活かした製品がいくつもありますが、
今回はその中から4つのアイテムをピックアップ。
デザインを手がけた職人から、使う方へのメッセージを直にお届けします。
―naoのコンセプトは?
「お水をおいしく飲んでほしい」というのがテーマ。こだわったのは、口当たりの良さとアウトラインです。指のかかるカーブを作って持ちやすいようにしつつ、口元は薄く仕上げて口当たりが良くなるようにしました。見た目はすっきりときれいに仕上がったと思います。
―形にする上で難しかった部分は?
特に難しい技術を使っているわけではないのですが、繊細にガラスを吹かないと、アウトラインの緩やかなカーブが上手く出ずに、へこんでしまうんです。真横から見ると分かりますが、サイドはまっすぐに見えて、ゆるやかに角度がついているのがこだわり。それが持ちやすさにつながっています。
―完成した作品を見た感想は?
最初のイメージ通りにできました。思い描いたのと同じようにできることは、実はあまりないんです。ガラスに触れる感触が心地よくて、シンプルながらも他にない感じのグラスができました。
―作品づくりで大切にしていることは?
昔は個性的で凝ったものを多く作っていましたが、今は使いやすいことが一番。多くの人に使っていただけるような、シンプルなものを作るようになりました。
―ガラスの魅力とは?
当たり前ですが、透明なこと。他の素材とはまた違う光と影の関係性があり、とてもきれいですね。
―特に気に入っているsghrの製品は?
すごく迷いますが…シンプルなものが好きなので、ベーシックなタンブラーが一番いいかな、と思います。自分の作ったものでは、「リブロ」というガラスのブックエンドが気に入っています。「マイ」というガラスのストローも気に入っています。
―日々ガラスに触れて、感じることは?
生活の一部なので、歯を磨くのと同じです。ただ難しく面白いことに、その日によってガラスの状態はちょっとずつ違うんです。真面目にガラスと向き合いながら、これからも多くの人に見ていただけるものを作っていきたいです。
―今後、作ってみたい作品は?
厚みのある蓋ものなど、まだ誰も作っていない製品に挑戦したいです。
―naoを使う方へメッセージを。
コンセプトのように、ごくごくお水を飲んでいただきたいのはもちろんですが、仕事が終わって「グラスに一杯だけビールを飲みたい」というときにも、気兼ねなく使っていただけたら嬉しいですね。また、雑誌を読む、家で映画を観る時なで、一人の時間を楽しむアイテムとしても良いかなと思います。
―kiramekiのコンセプトは?
「五感で楽しむグラス」をイメージして作りました。8種類ある柄は、それぞれに凹凸が違っていて、手に取ったときの感触が異なります。グラスを透過する光と影のかたちや、氷を入れたときの音の違いも楽しんでいただけたら。飲むときにちょうどグラスが鼻にかぶさるようになっていて、お酒の香りを逃さないのも特徴。こういうグラスは倒れたときに縁が欠けやすいので、薄すぎず、なおかつ口当たりを邪魔しない厚さになっているので、それも味わっていただけたら。
―柄の発想はどこから?
「できるだけ多くの柄を作ってみよう」という考えからスタートしました。最終的には8種類に絞りましたが、デザイン段階では18種類あったんです。たとえば「ストローム」という柄は僕のオリジナルで、イタリアの伝統的な格子柄をあえてやわらかいうちにねじって、流線型の模様を出したもの。きれいに柄がでるように、ねじるときの力を加減するのが難しかったです。
―完成した作品を見た感想は?
100点満点は付けられないですね。理由は、サイズや柄の誤差が出ないように作り続けるのが難しいから。他の人には分からないような微妙な誤差が、作っていると気になってしまうんです。
―作品づくりのポリシーは?
自分が使いたいものを作ること。愛着を持てるものじゃないと、自分のものとは言えないし、人にも薦められません。
―自分にとってのガラスの魅力とは?
言うことを聞いてくれないところ。何度もアプローチして、ふられて、またチャレンジして。その繰り返しでちょっとずつ近づいていく、というのが恋愛と似ていると思うんです。思い通りの作品を作るために必要なのは、いっぱい失敗すること。失敗しながら徹底的に練習して、最後に残ったのが上手くいく方法なんです。
―特に気に入っているsghrの製品は?
自分のデザインした脚の長いワイングラスが好きです。脚の長いグラスは、仕上がりにぶれが出やすく、製品化はしづらいのですが、なんとかロスや誤差の出ない作り方を確立しました。
―これから目指す職人像は?
常にガラスを楽しんで、それを人に伝えられるものを作っていきたい。つまらないと思って作業をすると、それが作品にも出てしまいますから。自分が楽しみながら「キレイだな」と思うモノを作っていけば、必ず伝わる。そう信じてやっていきたいです。
―kiramekiを使う方へメッセージを。
女性が持ってさまになるウイスキーグラスをイメージして作りましたが、ウイスキーだけでなく日本酒でも、お茶でも、どんな飲み物にも合うグラスです。中にキャンドルを入れて飾っても素敵です。
―decoのコンセプトは?
「deco」の名前は、「でこぼこ」のデコ。って言うのは、でこぼこ、つまり曲線の美しさを出したいと思って作り始めたんです。こだわったのは、持ったときにしっくり手になじむ感触。型は使っていないので、一つ一つカーブが違っています。底が厚くなっているのは、ガラスならではの透明感や光の屈折を出すのが狙い。飲み物を入れると、浮いたように見えるのが楽しいんです。
―完成した作品を見た感想は?
ガラスの特性を活かしたものができたと思います。持ったときの安心感があるし、飲み物を入れたときの、ガラスの美しさもよく出ています。
―自分にとってのガラスの魅力とは?
思うようになるようで、ならないところ。自分は「こう作ろう」と思っていても、いざやってみると、ガラスが「こうなったほうがもっときれいじゃないか」と、奥の深さを教えてくれる。ガラスのやわらかさに教えてもらいながら、形ができていくという感じです。だから自分にとって、「完成形」というのはないんですよね。
――作品づくりのポリシーは?
ガラス素材だけが持つやわらかさや光の屈折を活かすこと。今回のdecoも、それを表現したくて作りました。
―日々ガラスに触れて、感じることは?
ガラス職人になって53年目ですが、まだまだ未熟。完璧なものができた、と思えることはありません。もっとよくなるんじゃないか、もっと奥があるんじゃないか。そう思いながら挑戦していって、いつか「これだ」というものに出会うのが自分の目標。きっとガラスが導いてくれるはずと信じています。
―特に気に入っているsghrの製品は?
うーん、考えたこともないですね。もっといいものが必ず先にある、と思っているので。
―decoを使う方へメッセージを。
持ちやすさと曲線美が一番の特徴なので、それを楽しんでほしい。使っていただけたら、ガラスの魅力を実感できると思います。ロックグラスでウイスキー、タンブラーはビールやジュースをおいしく飲んでいただければ。ワインレッドのグラスにビールを入れると、不思議とガラスの赤い色が消えて、ビールの色になる。そういう面白さもぜひ味わってください。
―decorarのコンセプトは?
「絵画を額縁に入れて飾るように、料理を飾るための器」です。SNSにアップされたsghrの器の写真を見ていて、とても料理にこだわっている方が多いんだな、と肌で感じたんです。どれも芸術品のような、心を込めて作られた料理ばかりで。「それを飾るための器を作りたい」と思ったのが着想のきっかけでした。
―作る上で苦労した点は?
実は、最初のアイデアではまったく違う形だったんです。完成形のような円形ではなく、正方形の額縁だけでした。額縁のラインをうまく出すのが難しくて、2年ほど手法や形を変えて試行錯誤した末に、現在のデザインにたどり着きました。無事に新商品として発表することができて、ほっとしています。
―作品づくりで大切にしていることは?
ガラスの美しさを感じられるものを作ることです。sghrに入社したのも、就職活動中にsghrの製品を見て「ガラスって、こんなに美しいんだな」と感動したことがきっかけでした。お客様にも、そう感じていただけるものを作っていきたいです。
―自分にとってのガラスの魅力とは?
制作中のガラスは熱く、直に触れられないところですね。思い通りの形にするには高い技術が必要ですが、だからこそ、うまくいったときの喜びは大きい。難しさゆえの美しさを感じます。
―特に気に入っているsghrの製品は?
プレートやグラスに花があしらわれた「カメリア」のシリーズがとても好きです。初めて見たときは、「こんなに素敵なものが世の中にあるんだ!」と驚きました。私が入社するきっかけになった製品でもあるので、とても思い入れがありますね。
―今後、作ってみたい作品は?
以前も作ったことはあるのですが、もう一度グラスのデザインにチャレンジしたいです。ガラス製品の中でも、グラスはもっとも生活に密着したアイテム。より日常で使ってもらえるものを作りたいと思っています。
―これから目指す職人像は?
おこがましいですが、sghrには偉大な職人が大勢いるので、少しでも近づけたらと思います。今は、デザインしたものをその通りに作る技術が不足しているので、まずは自分でデザインしたものを形にする技術をしっかりつけたいです。
リブ
片口2合
(カーボンブラック)
ゆるやかな曲線、きれいなラインを思いながら作りました。優しさもいっしょに注いでください。
ダイヤ
酒グラス(ブルー)
格子状に施された模様は、熟練の職人の手作業で生み出されていきます。日本酒を注ぐと、そのきらめきが更に美しく、テーブルを彩ります。
みのり
鉢S(ワインレッド)
柔らかいガラスだからこそ生み出せる、柔らかなフォルムとポイントとなる切り返しのライン。お料理を優しく包み込みます。
ビーンズ
5個セット
(専用桐箱入り)
黒豆・大豆・小豆・そら豆・白豆。カラフルな豆の箸置きで食卓に彩りを加えてみてはいかがでしょう。
ローツェ
カトラリーレスト
(フォレストグリーン)
山の佇まいには憧れます。そんな山の魅力をテーブル上で。お箸やカトラリーをそっと置いてお使いください。
メテオ
フラワーベース
(クリアー)
ガラスの塊に花を活ける。重厚感ある器が放つ輝きは、どこに置いても花を引き立てます。
ことり
一輪挿し
(バイオレット)
活ける花によって表情が変わることりをお手元に。暮らしがとっても楽しくなります。
九十九里の工房内では、皆さんにガラスの「熱さ」「やわらかさ」を感じていただこうと、ガラス制作体験教室を行っています。実際に多くの製品を製造しているまさに「製造現場」で、臨場感あふれる体験をしていただきます。ご夫婦、ご家族でもお気軽にご参加ください。