つくり手である我々と、使い手である皆さまが一緒になってものづくりができたら、とても素敵だなぁとスタートしたデザインコンテスト。
今年のコンテストのテーマは、「ガラスのおはしおき」。
日本人にとってとても身近な「おはしおき」で、どんなデザインが生まれるのか、とても興味深くコンテストを開催しました。
応募総数は447点ものご応募をいただきました。ご応募いただいた皆様、心より御礼申し上げます。1点1点、とても興味深く拝見しました。
今回の審査は、
・日本料理店「賛否両論」店主 笠原将弘氏
・ディスカバージャパン 副編集長 渡邊一平氏
・菅原工芸硝子 代表取締役 菅原裕輔
そして第一次審査および、すべての試作を担当した Sghr 職人松浦健司の4名で、皆さまの想いを受け止めながら、真剣に検討させていただきました。
一次審査・二次審査を経て、最終候補作を実際にガラスで試作を重ね、先日最終審査を行いました結果、最優秀賞1作品と、優秀賞4作品を選ばせていただきました。
作品名:「富士山ロック/FUJIYAMA-ROCK」
作者:青山志津さん
コンセプト:みんなが大好きな富士山のいろいろな姿を色で表現しました。
ワインレッドは赤富士、タンは黄金に輝く富士、インディゴブルーは夏の富士を表現しています。タイトルは、立派で神々しいたたずまいと岩石みたいなフォルムから、名づけました。
審査員の講評
笠原将弘氏
日本人皆んなが好きな富士山。
今までも箸置きのモチーフとしては使われていたと思いますが、ガラスで表現すると、とてもモダンで美しさと可愛らしさが共存する作品に仕上がったと思います。
色の違いで四季折々の富士山も表現できていて、日本人の琴線に触れる作品ですね。
お子様から年配の方、そして海外の人にも喜ばれる箸置きではないでしょうか。私も自分のお店で使わせていただきたいなと思っています。
渡邊一平氏
古来、日本人にとって自然信仰の対象であり、浮世絵師・葛飾北斎の代表作にも見られるように、富士山ほど国内外の芸術家を刺激した山はないのではないでしょうか。こうした富士山をイメージした作品は多々ありますが、いわゆる青富士だけではなく、見た人自身の記憶に寄り添うような色合いは、これまでにない価値観の提案を感じました。ガラスならではの光のグラデーションも美しく、使うたびにさまざまな表情を見せてくれる箸置きだと思います。
「ぺろぺろキャンディ」寺沢裕子さん
「TSUBU」谷口真紀さん
「お米型はしおき」大里向日葵さん
「解氷」岡遥菜さん
審査員のコンテスト総評
笠原将弘氏
皆さんのガラスを使った箸置きの自由な発想。
書類審査の段階から、とても楽しく拝見しました。
ポップなモノから実用的なモノ、アーティスティックなモノ、私も料理人として凄く刺激を受けました。
ガラスで作る意味、遊び心、箸置きという日本の文化、その辺りを皆さんとても上手に表現されていると思います。
箸置きで日本の食卓がますます豊かで楽しくなるといいですね!
渡邊一平氏
このたびは約500点もの応募をいただきありがとうございました。一つひとつ拝見し、老若男女、プロ・アマチュアまで、皆さんの感性に驚くとともに、ガラスのさらなる可能性を感じました。今回、弊社として、かたちや色合いなど作品の背景にある、日本らしさや伝統文化といったストーリーや、価値観を広げてくれる作品かという視点で選定させていただきました。このような貴重な機会をいただけましたこと、あらためて感謝いたします。
最優秀賞の「富士山ロック/FUJIYAMA-ROCK」は、12月14日(土)Sghr スガハラショップ各店及び Sghr オンラインショップで発売を予定しております。
どうぞお楽しみに!