アートディレクター 居山浩二さん

贈りものが気持ちをカタチにしたものだとしたら、あの人はどんな贈りものをするのだろう?たとえば、家族に、友人に、両親に。どのように言葉にできない想いを託す “もの” を選んでいるのだろう?シリーズ「あの人の贈りもの」では、ギフトシーズンだけでなく、もっと気軽でなにげない “日々の贈りもの” に込められた想いを紹介していきます。

今回、贈りものを選んでいただいたのは、アートディレクター・グラフィックデザイナーの居山浩二さんです。Sghrのロゴやグラフィックデザインなどのアートディレクターも担当されています。居山さんにとって、贈りものとはコミュニケーションの有効なツールであると同時に、デザインをすることに限りなく近いとのこと。独自の視点でもって、ご家族へ、ご友人へ、仕事でお世話になった方へ、贈りものを選んでいただきました。

アートディレクター・グラフィックデザイナー / 居山浩二

1967年静岡県生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。日本デザインセンターを経てイヤマデザイン設立。商品企画開発からコミュニケーションプランまで、トータルなディレクションを通じたブランディングを中心に幅広く活動を展開している。D&AD最高賞、カンヌライオンズ金賞、SPIKES ASIAグランプリ、CLIO金賞、ONE SHOW金賞、DESIGN TOKYO大賞 グランプリ、日本文具大賞 グランプリなど国内外で受賞多数。

http://iyamadesign.jp

「家族へ」贈りもの

「まず、少し小ぶりなサイズ感が良いですよね。この大きさに留める判断が素敵。そして器と台座の関係がユニークで魅力的。その関係性について、また、どう使うと楽しめるのか、家族で楽しく議論したいです」

「友人へ」贈りもの

「私も関わらせていただいたリワークプロジェクト。使用にも見た目にも全く問題ないと言って良いクオリティにも関わらず、厳格な商品管理ゆえに市場に出ることのないものに、新たなデザインを加えることで新たな価値を与えるという、とても意義のあるプロジェクト。少人数の同業の友人との集いで、そういった開発のプロセスや裏話を気軽に話しながら、使ってみたいです」

「仕事でお世話になっている方へ」贈りもの

「クライアントの中でも特に日本酒を好まれている方への贈り物として選定しました。セレクトした「唎乃香」は細い立ち上がりからのボリューム感が、日本酒のグラスらしからぬ存在感があって魅力的。実際に使わせていただいた際のグラスの重み、口当たりも非常に心地良いものがありました。実は以前に贈ったことがあるのですが、その使いごこちにとても感激してくださっていました」

●構成 文 写真:山根晋
2020年8月