Sghr スガハラショップ阪急うめだ本店

Sghr の製品を実際に手にとって見ていただける直営店が、全国には6店舗あります。東京の青山と銀座、大阪は淀屋橋に梅田、福岡の博多、そして工房のある九十九里。それぞれの街に個性や雰囲気があり、そこで暮らす人々や訪れる人々に寄り添うようなお店づくりをしています。シリーズ「あの街のスガハラショップ」では、それぞれのショップと、そこで働くスタッフが個人的にお薦めする『食』『場所』『景色』を紹介していきます。第3回目は阪急うめだ本店です。

大阪は梅田にある阪急うめだ本店7階の一角に、スガハラショップ阪急うめだ本店はあります。歴史ある老舗百貨店の同フロアには、日本各地のものづくりメーカーも多く出店しており、さまざまな手仕事を味わいながら歩き回るだけでも楽しい空間となっています。

店舗のスペースは他のスガハラショップに比べると小さいのですが、その分凝縮した製品ラインナップを揃えています。店舗フロントに大きく設えた、グラスのデザインをイメージした什器に目を引かれて、ふらりと立ち寄られるお客さんも多く、同じ大阪エリアにあっても淀屋橋店とは違う特徴のショップとなっています。

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阪急百貨店は、鉄道会社直営の百貨店として1929年に創業。世界初のターミナルデパートとしての歴史があります。関西財界の雄と言われた創業者の小林一三氏が描いた“劇場型百貨店”というビジョン。お客さまの暮らしを楽しく、心豊かに、未來を明るくする、楽しさナンバーワンの百貨店。これが現在においても変わらない阪急百貨店の基本と、阪急うめだ本店のリビング営業統括部ゼネラルマネージャーの中井克也さんは言います。
加えて、今の時代はお客さまひとりひとりにふさわしいスタイリングの提案が大事で、その背景に文化的価値や伝統的価値があるものを劇場に“キャスティング”しているとのこと。Sghr については、中井さん自ら千葉・九十九里にある工房まで足を運び、若手職人も多く活躍するその様子に「新しいクリエーションがここから生まれていきそうな感じと、ものに対する熱い想いが伝わり」阪急うめだ本店に必要なキャストとお声がけくださった経緯があります。

こうした百貨店と二人三脚で、製品のことやものづくりのこと、ライフスタイルの提案をしているショップが、阪急うめだ本店のスガハラショップです。

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阪急うめだ本店の中井克也さん
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玄関の美しいレリーフ
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存在感のあるディスプレイ

阪急うめだ本店内にあるスタッフおすすめの場所として、9階にある祝祭広場があります。大きな吹き抜けの空間です。

「階段で休憩することができて、中央にある祝祭時計は時間によってはアート作品を上映しています。クリスマスの時期にはイルミネーションがとても綺麗で見応えがあります」(スタッフ岸)

阪急うめだ本店を見て回り、少し小腹が空いたので梅田大丸に入っている、スタッフお薦めのみたらし団子の名店喜八洲総本舗へ。

「みたらし団子は注文をしてから好みの焼き加減で焼いてくれます。少し焦げ多めの方が美味しいですが、時間が経つと苦くなるので、好みやどのタイミングで食べるかによって調整してもらいます。タレもたっぷりでいつ食べても大満足です」(スタッフ朝井)

さすがは名店、並びましたが無事に買うことができました。そして、焼き加減は焦げに。たっぷりのタレに焼きたての団子を、JR 大阪駅の時空の広場でいただきます。JR 大阪駅のすぐ上にこんなに開放感のあるスペースがあるのを知りませんでした。

「JR 大阪駅の大屋根の下にある時空の広場は開放感があり、大阪駅発着の列車を見下ろすことができます。ベンチやカフェもあり、雨の日の待ち合わせにぴったりです」(スタッフ朝井)

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阪急うめだ本店9階の祝祭広場
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喜八洲総本舗のみたらし団子
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JR 大阪駅の時空の広場
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発着する列車を見下ろす

続いて、世界的にも有名な超高層ビルである梅田スカイビルへ。最上階と屋上にある空中庭園に、世界中から観光客が来ます。この日も多くの観光客で賑わっていました。大阪の街並みが一望できる景色は圧巻で、人間の文明文化のなかで脈々と続く空への憧れを体現した設計思想を伝える展示などがあり、見応えたっぷり。

「屋上展望フロアから一望できる360度の風景は、どの季節どの時間帯も一度は見ていただきたい絶景です。35階から39階へ向かうシースルーエスカレーターはフォトスポットとしても人気です」(スタッフ岸)

173メートルの世界から地上に降りて、以前から行ってみたいと考えていた曽根崎の露天神社へ。大阪梅田駅から少し歩けば、そこは浄瑠璃「曽根崎心中」の舞台です。表面的には賑わいのある繁華街ですが、そこかしこに江戸時代の物語の薫りが残っているようにも感じられて、不思議な街並みでした。

「お初天神通り商店街を通り抜けると、ビルの谷間に露天神社があります。通称はお初天神と呼ばれていて近松門左衛門「曽根崎心中」ゆかりの地として有名です。縁結びのスポットとしても有名ですが、月一回開催されている「お初天神蚤の市」も人気です」(スタッフ小嶋)

ふらりと通り掛かると気づかないほど、確かにビルに挟まれていて、どこか大阪らしい密度を感じる光景です。休憩中の会社員の方々が、境内のベンチでのんびりしていて、ふと大阪の素顔が見えたような。

「阪神梅田本店の地下にあるスナックパークはワンコインから楽しめる早!安!旨!の立ち食いエリアとして人気で、50年以上の歴史があります。基本は立ち食いスタイルですが、おすすめは阪神名物いか焼きで、常に行列ができています」(スタッフ小嶋)

曽根崎からまた駅の方へ戻り、スナックパークへふらりと立ち寄ります。行ってみると、まさに大阪のソウルフードが立ち並び、どこで何を食べるか迷ってしまうほど。会社帰りに一人で楽しむお客さんも多くいます。おすすめのいか焼きのお店に並び、いか焼き2枚と生ビールのセットで小腹を満たします。いか焼きはシンプルな味わいで、ぺろりと何枚でも食べれそうです。

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梅田スカイビル
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空中庭園からの眺め
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ビルに挟まれる露天神社
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のんびりとした境内
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スナックパークのいか焼き

取材に訪れた時期はまだ昼も長く、夕方スナックパークでビールを一杯飲んでも明るく、おすすめの夕日を見に天満橋に行きます。

「大川沿いの天満橋から見る西側の風景がおすすめです。夕日が沈む時の色合いが何とも言えず落ち着きます。夏は天神祭の花火も打ち上げられ、全国から100万人近い観光客が来ます。30年住んでいて、大好きな風景です」(スタッフ小嶋)

福岡店に行った時も感じましたが、川のある街の夕刻は何とも情緒があって好きです。ただでさえ川沿いはのんびりとした空気がありますが、この夕方の時間はさらに時が止まったような気分にさえなります。

そうこうしているうちに、すっかり日が暮れて、友人との待ち合わせまで時間があったので、夜の梅田のビル郡が綺麗に見えるという場所へ。こちらも川沿いの土手で、つくづく大阪は水の都だなと思います。

「夜の景色は阪急うめだ限定カラーのデュオのリワーク シティ柄のカーボンブラックがまさにという感じです。子どもの頃に比べるとどんどん都会的になりましたが、変わらない雰囲気もあります」(スタッフ朝井)

前回紹介した淀屋橋店スタッフのおすすめ、大阪駅前第3ビル地下街で、大阪の取材を締めくくります。こちらもスナックパークと同じく、安くて美味しいB級グルメの店が立ち並び、大阪の人たちと混じり、友人とお店を3軒はしごして、大阪の夜はふけていきました。

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天満橋から見る夕景
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天満橋を行き交う人々
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梅田ビル群の夜景
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大阪駅前第3ビル地下街
構成 / 文 / 写真 山根晋
2023年11月

Sghr スガハラショップ 阪急うめだ本店

〒530-8350 大阪府大阪市北区角田町8-7 阪急うめだ本店7F
Tel:06-6313-8914 Fax:06-7635-8134

営業時間 10:00~20:00
季節・曜日によって変動あり

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『食』のおすすめ
・喜八洲総本舗のみたらし団子
・スナックパークのいか焼き
・大阪駅前第3ビル地下街

『場所』のおすすめ
・阪急うめだ本店祝祭広場
・JR 大阪駅時空の広場
・露天神社

『景色』のおすすめ
・梅田スカイビル
・天満橋の夕日
・夜の梅田のビル群