Sghr スガハラショップ福岡

Sghr の製品を実際に手にとって見ていただける直営店が、全国には6店舗あります。東京の青山と銀座、大阪は淀屋橋に梅田、福岡の博多、そして工房のある九十九里。それぞれの街に個性や雰囲気があり、そこで暮らす人々や訪れる人々に寄り添うようなお店づくりをしています。シリーズ「あの街のスガハラショップ」では、それぞれのショップと、そこで働くスタッフが個人的にお薦めする『食』『場所』『景色』を紹介していきます。第1回目は福岡店です!

福岡店の限定販売品 「ろっかく」

福岡の「中洲」と聞けば、行ったことがない人もにぎやかな夜のネオン街や、美味しいグルメのイメージが浮かびます。屋台が立ち並ぶ光景も有名です。そんな中洲の中心地にほど近い場所に建つ博多リバレインモール by TAKASHIMAYA の一階に、Sghr スガハラショップ福岡はあります。

中洲の誕生は、西暦1600年と言われています。福岡藩の初代藩主となった黒田長政が福岡城築城のために福岡の町造りを行う際に、商人の町であった博多と道を繋ぐため、当時中ノ島という小さな島であった中洲の東西に橋を架けたのが起源だそうです。明治時代には劇場や映画館もでき、博多文化の中心地として発展しました。大正初期からはカフェやバーが流行し、博多の盛り場として、全国的にも有数の歓楽街地として栄え今日に至ります。

博多川と那珂川に挟まれた中洲(写真は那珂川)
きらびやかな夜の中洲

2022年の今年で開店7年目を迎えた Sghr スガハラショップ福岡は、今年の3月に同フロア内で移転リニューアルオープンをしました。内装設計デザインを手掛けたのは、家具デザイナーの小泉誠さん。ショップのフロントを囲むように配置された、やわらかく繊細な光を放つライティングテーブルが特徴的です。通りすがりの方も、ふと立ち止まってガラスを見つめてしまうような、そんな光景が生まれています。そして、Sghr 製品のカラーバリエーションに合わせた色の展開と木の温もりに、安心感を感じる空間になっています。

日本の障子越しに感じるような美しい光を放つテーブル
木の温もりとガラスの質感が合わさります

それでは、Sghr スガハラショップ福岡のスタッフがお薦めする、博多中洲の『食』『場所』『景色』を紹介していきたいと思います。まずは『食』から。

『食』のお薦め:鯖

「やっぱり福岡といえば鯖、と思います。お勧めのお店は『ごま鯖やげん志』というお店です。小さなお店ですが地元の人で賑わっています。とにかく鯖料理の種類が豊富です。そこでなくても、生で食べられる鯖は貴重です。」(スタッフ中島)

ごま鯖は、鯖の品種名ではなく福岡の郷土料理。その日に獲れた鯖の刺身に特製のタレとすりごまをたっぷりかけて食べます。新鮮な鯖が手に入る福岡ならではの料理です。

ごま鯖は、日本酒が進みます

『食』のお薦め:リストランテ インクローチ

「Sghr の食器や花器を使用していただいており、インクローチさんでランチをした後に器が気になって来店されるお客さまも多いです。テラスから桜が見えるので、桜の時期は特におすすめです!」(スタッフ柿原)

ショップから近くで、美味しいイタリアンならこちら。Sghr の製品もさまざまに登場します。世界的にも有名な建築「アクロス福岡」を眺めながら、シェフこだわりのランチに舌鼓を打ちます。スタッフの方いわく、「博多は食と人情の街です!」とのこと。

ランチの最後に美しいデザート

『食』のお薦め:Bakery Nasan

「朝、出勤前に行くと焼きたてのパンがあり、幸せな気持ちになります。季節ごとに限定のパンがあるので、飽きずに楽しむことができます」(スタッフ松永)

とにかく種類が多く、ついあれもこれもと買ってしまいます。川沿いを散歩しつつ、こちらでパンを買って、ベンチでブランチというのも良さそうです。

左が1番人気のクリームチーズクランベリー、右が2番人気の明太フランス

『場所』のお薦め:福岡アジア美術館・アートカフェ

「同じビルの7階と8階にあるアジアに特化した近現代美術館です。開館してから20年以上経ちますが、近代化してゆくアジアを視点にしたのは地理的に近い福岡ならではと思います。福岡人はもっと誇るべきです」(スタッフ針貝)

「アジアのアート、民芸関係の本が充実していて、とても楽しいです。とても静かな場所なので、本に没頭したり、考えごとをしたいときに立ち寄ります」(スタッフ松永)

アジアの近現代美術を約4500点収蔵している、世界唯一の美術館。アートを通じて、アジアの歴史や文化を知ることができます。アートカフェのライブラリーはとても充実していて、見たかった図録や作品集が読み放題です。

アジア各地の近現代美術をじっくり鑑賞
ライブラリーがとにかく充実

『場所』のお薦め:大濠公園

「季節を問わず、ゆったりとした時間と自然を楽しめる市民の憩いの場所です。福岡市美術館や日本庭園、能楽堂なども併設されており、休日はたくさんの人で賑わっています」(スタッフ柿原)

まさに憩いの場。大きな湖を囲むような公園に、のんびりとした光景が広がっています。水辺の気持ちよさや空の広さを実感できて、わたしの街にもこんな公園があったら良いのに、と思いました。

ジョギングをする人、家族連れで賑わいます
湖に反射した光がとても美しく

『景色』のお薦め:天神地下街

「できた当時の人たちの西洋への憧れのようなものが良い形で残っていて、ちょっと暗い感じも好きです。入っているテナントはよくある感じですが。リニューアルなどされずに、今後も残って欲しいです」(スタッフ針貝)

中洲の隣、繁華街である天神の地下を南北に走る地下街です。長さは約600m。随所に入るステンドグラスや、石畳の道、天井のレリーフが美しい地下の街並みを作っています。

福岡市の花である「ふよう」「さざんか」をモチーフにしたステンドグラス
天井にどこまでも続く美しいレリーフ、歩くだけで楽しくなります

『景色』のお薦め:貴賓館から見る景色

「国の重要文化財に指定されている建物で、街中にあるとは思えないくらい静かな場所です。中にある喫茶店でコーヒーなど飲めます」(スタッフ松永)

フレンチルネサンス様式の木造建築である貴賓館は明治後期の建物で、来賓をもてなす目的で建てられました。2階の廊下にある揺らいだ窓ガラスから、中洲の景色が見え、明治から令和の現在まで、街の変遷を映してきました。

周囲は広場で、象徴的な建物です
廊下の先にある窓ガラス

Sghr magazine 編集部のお薦め

最後に番外編として、取材をした Sghr magazine の編集部としてのお薦めをいくつか紹介したいと思います。
スタッフ針貝さんからお薦めされて、編集部も気に入ってしまった博多のソウルフードである『牧のうどん』。いわゆるコシのあるうどんとは逆で、のびてませんか?と思えるほどの新鮮な食感が癖になります。トッピングのごぼう天も絶品でした。そして、ビルの片側斜面を自然の山にした建築『アクロス福岡』もお薦めです。ビル、あるいは山に近づくと、都市でありながら自然の薫りがして、とんぼが優雅に飛んでいたりと、不思議な感覚を覚えました。その美しい建築思想に想像を巡らせながら、隣接する天神中央公園でしばしのんびり過ごしました。そして、取材の締めとしてスタッフの平尾さんと針貝さんに連れて行っていただいた『屋台のラーメン』です。福岡の街風を感じつつ、すする豚骨ラーメンは格別でした。

『牧のうどん』うどんにごぼう天をトッピング
ビルなのか、山なのか『アクロス福岡』
博多中洲と言えば、屋台の豚骨ラーメン
構成 / 文 / 写真 山根晋
2022年10月

Sghr スガハラショップ 福岡

〒812-0027
福岡県福岡市博多区下川端町3-1 博多リバレインモール1階
Tel:092-281-4355 Fax:092-281-4356

営業時間 10:00~19:00
無休(不定休あり)

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