光を透す、ガラスの輝きや美しさは「色」があることで、さらに多彩な表情を見せてくれます。また、「色」が私たちに感情のようなものを運んできてくれるのであれば、暮らしのなかで「色」は、とても大切な役割を担っているようにも思えるのです。
シリーズ「色と暮らす」今回はワインレッドを紹介します。
名前の通りワインのような赤。華やかでありながらも、ガラスの表情によっては紫にも見える深みのあるこの色は、落ち着いた温もりを感じさせてくれる、冬の暮らしに寄り添う色です。
薄暗い冬の朝、部屋に広がるストーブのあたたかさのような色。
キャンドルを灯した食卓にたゆたう赤ワインの色。
料理や飲み物に、味わいの深みをあたえるような色。
大人の集いを華やかに、でもさりげなく、もてなす色。
華やかさにあたたかみが加わり、使ったり眺めたりしていると不思議と心が落ち着くワインレッド。例えばサラダや、植物の緑との相性はなんとも言えない大人な雰囲気を演出してくれますし、白身のお刺身や塩味のパスタ、ポテトサラダやスコーンなどの白系のお料理を盛り付けると、お料理と器それぞれを引き立て合うような印象があります。また、夜の照明でさらに深みを増す魅力は、ぜひ暮らしのなかで実感していただければと思います。