春過ぎて、夏来にけらし。そんな季節、
ガラスの魅力を暮らしの中で味わえる時間があります。
それが、朝のひととき。
しっとりとした暗闇の中、毛布に包まって臥していた感覚が
目覚めとともに、ガラスの温度や色味、質感と触れ合うことで
たおやかに起き上がってきます。
とある日の朝、6時13分から7時30分まで。
ガラスがある朝のひととき。
自然な香りがするハンドソープで手を丁寧にゆっくり洗う。まずはぬるま湯、その後は冷水で顔を洗う。そして、たっぷりとした厚みの白いフェイスタオルで拭う。何はともかく、朝の儀式はゆっくり行うことがポイント。だからふとした時、ハンドメイドのガラスの温かみに気付く。
朝食はパン派。とろとろの半熟スクランブルエッグに、市場で買ってきた野菜のサラダ、それに100%のオレンジジュース。そんな、いつもの朝食に新作のガラスのお皿を取り入れてみる。透き通った軽やかなお皿には朝の光がたっぷりと含まれている。下部の滑かなくぼみがスクランブルエッグを掬う時など、とても使いやすい。いつもの朝食に、いつものガラスのお皿が加わった。
文 / 写真 山根晋
2018年5月