家のなかでも、とりわけ窓辺は、
ぼんやりとした時間を過ごすのに
適した場所のように思います。
窓から入ってくる光や風、匂い。
聞こえてくる音や声。
そこに、普段は見過ごしてしまうような
新鮮な喜びを、思わず発見できるかもしれません。
グラスに入れた飲み物とともに、
ゆっくりとも、のんびりともすこし違う、
ぼんやりとした窓辺の時間なんて、いかがでしょうか。
鳥のさえずりがひびく早朝、一杯の珈琲を淹れて、窓辺で過ごす静かなひと時。温かい珈琲を楽しむために作られたkokochiは、ぼってりとしたフォルムが特徴的なグラスで、たとえば北欧の古い日用品のような、暮らしの道具としての雰囲気があります。まだ夜の冷気が残る窓辺で、心地よい温かさとともに、一日の始まりを。
日も高いうちから、窓の外の緑を眺めながら味わうビール。窓辺で過ごす、贅沢な時間です。その独特の形状ゆえに、ビールを注ぐと驚くほどきれいな泡が立つtomomiは、そんなひと時にこそ使いたいグラス。際立つビールの味わいや香りとともに、美しい形をぼんやりと楽しみながら。
スタイリッシュなフォルムと、ハンドメイドならではの手になじむ感覚が同居した、あたらしいうつわです。タンブラーは、脚の部分を持てば温度変化に敏感なワインも愉しめ、ビールの泡立ちもきれいに見せてくれます。
牛乳とヨーグルトを等分入れて、レモン汁とはちみつを加えれば、簡単ラッシーのできあがり。グラスの底に、花が舞い散る景色があしらわれたdi fioriに注げば、気持ちも華やぐデザートドリンクに。いつものダイニングチェアに腰掛けて、窓から入ってくるやわらかい風に、花の香りを探して。
華やかで柔らかな雰囲気を大切にしながら、花が風に吹かれて咲き散る様子をグラスに込めました。
クリアータイプと、不透明な艶消しタイプの2種類で、異なる景色をお楽しみいただけます。このグラスを使うことで、たくさんの笑顔が咲きますように。
水のように光り輝き、きらめくガラスは、窓辺でこそ美しい表情を見せてくれます。グラスの中の、流れるようなガラスのたまりが特徴的なグラスnozomiもその一つです。窓から差し込む光に遊びながら、フレッシュミントとレモンのソーダを楽しむ。ささやかな喜びは窓辺にありそうです。
シンプルなグラスの中に、やわらかく流れるような“たまり”をつくりました。見る角度、向きで色合いが変わり、水を注いだときの美しさにもご注目ください。ながく親しまれるようなグラスになることを願って。
構成 / 文 / 写真 山根晋
撮影ご協力 林 義崇 / tumugiya
2020年5月