良い本との出会いは、良い友との出逢いのよう。
その本と対話するように過ごす時間は、日々の暮らしの歩みを豊かにしてくれます。
いつもより少しだけ早起きした朝、ふと手に取って、本を読む。
家事の合間に、お家の中の日向を見つけてそこで、本を読む。
空がオレンジ色に変わるのを背景に、遠くでカラスが鳴くのをBGMに、本を読む。
家族が寝静まったころ、心地よい夜の静寂に包まれて、本を読む。
そんな、様々な本との時間のお供にSghrのグラスを本に合わせて選んでみました。
味わい深く豊かな時間を過ごして頂ければ幸いです。

雲 × 料理歳時記 / 辰巳浜子

雲 × 料理歳時記 / 辰巳浜子

ビールを注いだ時の泡が雲に見えたところから考案されたグラス、雲。職人の遊びごころが生んだこのグラスに冷えたビールを注いで、縁側やテラスで楽しむひと時。心がふわっと軽く、楽しくなるのを感じます。そんな時、読んでみたい一冊をご紹介します。春から冬まで季節を追いながら、その時々の旬の食材を取り上げ、食材の本当の味わい方や昔ながらの食の知恵が、著者自身の暮らしをもとに語られる名著、『料理歳時記 / 辰巳浜子』(中公文庫)。この一冊をつまみに飲むビールは、割烹着姿の名物女将が切り盛りする、粋な居酒屋で頂く一杯に感じます。移ろう季節と暮らしを調和させること、かねてより日本人はそうやって日常に豊かさを生み出してきた。そんなことを考えながら軽やかな遊びごごろを忘れずに、日々の暮らしを豊かにしていきたいものです。

雲 ビアグラス

その名の通り、空に浮かぶ雲をイメージしたグラスです。ビールを注いだ時の泡が雲に見えた所から、このグラスを考えました。ぜひ晩酌や天気の良い青空の下でお楽しみ頂けたらと思います。

バルズテーブル ノマ × 豆大福と珈琲 / 片岡義男

バルズテーブル ノマ × 豆大福と珈琲 / 片岡義男

京都にある町屋を改装した趣きのあるカフェで、メニューに豆大福(限定1日5個)とありました。思わず珈琲に豆大福ですか?と店主に聞くと、すごく合いますよ、一度お試し下さい。と、勧められるがままに頂いてみました。結果は、お見事。それ以降、珈琲には豆大福が定番になっています。そこで、ご紹介する本はずばり、『豆大福と珈琲 / 片岡義男』(朝日新聞出版) 。珈琲をめぐる五つの短編小説が綴られています。コーヒーを美味しく飲んでもらいたいというバリスタの思いを形にしたバルズテーブル ノマで午後のほっと出来る時間を見つけて極上の時間を味わってみて下さい。そして是非、ご一緒に豆大福もお試しあれ。

バルズテーブル ノマ

コーヒーをより美味しく楽しんでもらいたいというバリスタの思いから生まれたカップです。ガラスで飲むコーヒーの美味しさと心地よさを体感してください。
※耐熱ガラスではありませんが、実用上ホットコーヒー、紅茶等にご使用いただけます

デュオ × 東京ブルー / 谷口巧

デュオ × 東京ブルー / 谷口巧

写真家谷口巧氏の写真集、『東京ブルー』(圓津喜屋)。日の出の時刻1分の間に撮影された東京の街が写し出されています。目黒川の桜、東京タワー、銀座の和光の時計台、渋谷のスクランブル交差点、新宿のゴールデン街、早朝出勤のサラリーマン、朝帰りする若者、路上のホームレス、それら全てを包むブルーがとても美しい写真集です。20年以上、Sghrの定番商品であり続けるデュオの2層ガラスが見せるブルーの色合いが谷口氏が写す東京の朝のブルーに重なります。灼熱の液体であるガラスが美しくなる瞬間を逃さず捉えカタチにする。それは写真する行為も同じように思えます。庭のミントを摘んで、炭酸水を注いで爽やかにすかっと、ブルーを味わってみます。

デュオ 9オンス

1996年の発表以来、大ヒットを続けているスガハラの代表作です。すっきりとしたフォルムの中に、ハンドメイドならではの技法で色を重ねました。ずっしりとした高級感をもちながら、飲み物が常に入っているかのような不思議さがあります。こちらの商品は9オンスタンブラーです。

デコ × 美しい街 / 尾形亀之助

デコ × 美しい街 / 尾形亀之助

職人がガラスと対話する中で生まれた、ロックグラス デコ。このガラスの美しさを最上点で表現したようなグラスに合わせて、美しい詩集をご紹介致します。『美しい街 / 尾形亀之助』(夏葉社)。尾形亀之助は明治後期に生まれ、昭和初期に亡くなった詩人です。定職を持たず詩に没頭し、貧困や病苦に悩み最期は孤独な死を迎えます。一見不幸な人生にも思えますが、この詩集を読むと、半径1mに潜む世界の配慮とこの詩人が豊潤な対話をしていたことに気づかされます。目の前の情景をただ書き写したような短い言葉が連なる詩に、意味の解釈は必要がないように思います。絵や写真のように、眺めて味わう詩集です。このロックグラス デコには曲線美や重厚感という特徴はありますが、一方で言葉では説明出来ない美しさが宿っているような印象があります。眺めて味わうことで生まれてくるグラスの感触や表情を楽しんでみて下さい。

デコ ロックグラスL

手になじむ、ガラスならではの曲線美。ガラスの温かみをどうぞ体感してください。その重厚感とともに、きっとご満足いただけると思います。

ブリース オールド × 手仕事の日本 / 柳宗悦

ブリース オールド × 手仕事の日本 / 柳宗悦

物の本当の美しさを評価する際に、用の美という概念を用いて民藝を提唱した柳宗悦。そんな氏が日本各地に残る用の美が宿る手仕事を巡り、旅日記のように紹介する一冊が『手仕事の日本 / 柳宗悦』(岩波文庫)。あまり知られていないことですが、実はこの名著は避暑地として氏が滞在した九十九里にある知人の邸宅で執筆されています。そんな九十九里にある工場にて、日々職人の手仕事から生まれるSghrの製品たち。その中で、職人のフリーハンドでつくられるブリースはまさに職人の手の感覚がカタチになった手仕事の産物です。もちろんガラスはとても高温なので、陶器のように手で触りながら造形することが出来ませんが、まるで手で触れながら作られたような、しかし触れることが出来ないからこそ生まれる、不思議で愛しい非線形な美が見えます。

ブリース オールド

ブリース オールド

緩やかな不定形は、全てフリーハンドで生み出しますので、ひとつひとつ、少し個性が生まれます。運命の出会いをお楽しみください。

※現在は販売しておりません。

Photo / Writing by Shin Yamane
2017年10月