旬の料理帖

旬の食材を美味しくいただくと、心とからだにしっかりとした幸せが広がるのを感じます。シンプルであり力強い味わいと歯ごたえ、ビッと新鮮な見た目。季節、自然のリズムと心身がピタリと重なり合う、そんな感動すら覚えます。ガラスの器で愉しむ、旬の料理帖。初夏の早朝、直売所で見つけた旬をお届けします。

夏野菜ジュレ

ズッキーニサラダ

初夏は、色あざやかな旬の野菜の宝庫。とまと、オクラ、パプリカを小さく切って、和風の味付けにしたジュレと合わせる。固形物が喉を通らない、暑い日にも食べやすく、お素麺などと一緒に。たくさん作って、冷凍保存も良さそうです。ズッキーニと言えば、輪切りをローストして程よくくたりとしたところに塩胡椒をかけて、という定番も良いけれど、縦に透けるほど薄く切って、くるくると盛り付けてそのままシンプルにサラダでいただく。独特の食感が愉しい前菜に。

紫キャベツのポタージュ

地物あじのフライ

ビーツのお稲荷さん & ビーツの葉巻きおにぎり

冷製ポタージュは、夏になると必ず飲みたくなる一品。紫キャベツで作れば、見た目にも素敵に。この色を愉しめるのはガラスならでは。野菜だけでなく、旬の魚も味わいたい。地物の身がふっくらした鯵が手に入ったのでフライに。美味しい旬の食材はシンプルな調理が正解。できたてをビールと一緒にいただく。直売所で一際目立っていたビーツは、角切りにしてご飯と一緒に炊き込み、最後にすし酢で混ぜると綺麗なピンク色に。オリーブやアーモンドを混ぜた洋風おにぎりをビーツの葉で巻いたものと合わせて、夏バテを乗り切るご飯を。

構成 / 文 / 写真 山根晋
フードスタイリング 山根薫
2024年7月
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